当院の方針では、腸骨動脈のインターベンションは、ステント治療を基本にしています。
大腿動脈以下の治療については、バルーンのみを基本をしています。
とくにSFAのCTOについては、1.5mmJのナックルでのバルーン形成術のみで、治療を終了しています。一年のTVRは、30%くらいです。
なぜ、ステントをおかないのか?よく質問されます。
まず、ステントフラクチャーなど、足は歩かせないといけないので、当然いまのステントではまだ、構造上の不安があります。それと再発時にステント内血栓で来られ、次の治療法がレーザーを除けば確実な治療法がないことも問題です。また、DFAとの分岐部にステントがジェイルするとDFAの血流を悪化させて再発時、虚血症状を悪化させる可能性があります。
一番大きな理由は、SFAのCTOの再発時には、間歇性跛行がまたでるくらいで、心臓と違い生命予後に関係ないので、バルーンで治療して再発すれば再度バルーンで治療をして、将来良いデバイスなどがでるのを待つもしくは、その間にどんどん歩いてもらって、虚血に強くなってもらうなどがあります。ステントを入れて、再発させるともっとわるくするので、ステント治療によるメリット(一年ぐらいの再発が20%くらい少ないくらい)より、ステント入れるデメリットを感じているので、患者さんには、治療をするときには、一生お世話するので、再発を覚悟で治療をうけてもらいます。
という理由で当院では、SFAのCTOでも、症状がない、歩けないなどの患者さんは当然治療をしないで内科療法でみている症例もあります。
ただし、CLIになると別です、CLIの場合は多くはBKに病変があり、SFAとBKで悪さをしています。この場合は、救肢を目的にするので、必要に応じてステントをいれます。ただし、潰瘍までいっていない症例については、バルーンでSFAだけを治療して様子みることはあります。
結論としては、簡単です。大腿動脈にfull metalというのは、もし自分なら入れて欲しくないので、患者さんにも、避けるようにしています。
Tsutomu Fujita M.D. Founder of SCVC, Chief of cardiology in Bali international hospital. Please contact me Email rotamanlaser@gmail.com, WhatsApp +818032356345
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2012年9月1日土曜日
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これは、個人のページになります。いまはバリにいますが、いつでも、相談に乗ります。
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4 件のコメント:
藤田先生お疲れ様です。
金曜日は鵜野先生の外来受診でした。
西区から地下鉄で移動して、大通りで東豊線に乗り継ごうと思ったら、東区役所前で人身事故とかで折り返し運転になっていました。
午前の予約でしたので時間はないし焦りました。
遠回りになったけれど、麻生まで行ってタクシーに乗り何とかたどり着いたら12時を過ぎていましたが、無事見て頂く事が出来ました。
有り難うございました。
それにしても人間の体は機械と同じで、一箇所良くなるとまた別の故障が起きてくるものですね。
鵜野先生には丁寧に説明して頂きましたが、何事もなく無事に過ぎると良いな・・・と思いました。
いつも、お世話になりありがどうございます。
薬が一つ減り良かったと思いながらも、結局、血圧上昇し、めまい以上に頭痛と首のあたりがぴくぴくするのは脳の異変でしょうか?毎日暑くそのせいと思っています。 私は、家系では脳異常はないと信じながら、今度の受診で、また待っていますよの言葉を励みに頑張ります。 つうか数日、夕方に両足膝下がゾウの足みたくパンパンに腫れ気になっています。気になるなら受診しなさいですよね。 なんかブログで言いたかっただけかもしれません。辛くなったら先生の言葉通り、早めに受診しますね。独り事でした。
月曜日に受診をしてください。
先生ありがとうございます。
自分でも今までとあきらかに体調が変だと感じていますが・・・・今、受診するお金がないので
用心します。すみません。
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