クロッサーは、SFAなどのctoに使います。それまでは、当院は35ナックルのsubuintimalでの治療をしていました。35ナックル単独での通過は僕の経験では50%くらい、ペーパーによると70%くらいです。
それに比べると、クロッサー単独でのCTOの通過は当院が以前発表したデーターでは10%最近は、20%くらいです。その後に14ワイヤーでの通過を試みます。
クロッサーは、とても小さなsubintimalスペースを作ってくれるので、末梢までsubのまま進みやすいことがわかりました。ただし、subintimal spaceが小さいので、単独では抜けにくい。(ここがなかなかわかりにくいらしい)。35ナックルは乖離が大きいので末梢に抜けやすいということです。
乖離の穴が小さいので、そこからの14ワイヤーでの取り直しが、クロッサー後では確率があがります。35ナックルで通過しなかったときの大きな乖離後から14で通過を試みても、乖離のスペースが大きすぎでうまくワイヤーが操作できず、うまくいかないことが多いと思います。
表パンになるのはクロッサー後に14ワイヤーが通過しなかったケースで、20%くらいです。実は、35ナックルでも、表パン移行は同じくらいです。
結果は、クロッサーは、単独では通過しにくいが、14ワイヤーとのコンビネーションがよくワイヤーの再疎通しやすくなるということです。
今度、ブリッジポイントがでれば、クロッサーですばやく小さな穴で末梢までいって、そこからブリッジポイントでワイヤーを通過させるというスマートな手技ができるようになると思います。
intimal wiringには、僕はまったくこだわっていませんので、合併症軽減、時間や造影剤のセーブのためにこの手技が一番と思っています。
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