当院では、症状がないもしくは、微妙な方には、FFRによる虚血の診断をしています。ATPの持続静注で、0.8以上では、deferといって、経過をみることになります。今回FFRのDr Nicoが発表をしていたなかに、感動をしたものがありまりした。
我々の治療であるPCIの大きな目的は虚血の解除による症状をとることによるQOLの上昇がメインとなっています。そして心筋梗塞の発症を予防できるかどうかというデーターは漠然とでしかありませんでしたが、今回の発表のなかで、冠動脈の狭窄があった場合に、虚血がある狭窄の心筋梗塞に進行する確率が2-5%くらいで、虚血がない狭窄については、1%以下で、Stentが植え込まれた狭窄は2-3%とされていました。
FFRで異常がある病変を治療することは、MIの予防になるわけです。逆にFFRで異常がない病変に対してのStent治療は、MIの発生率をあげる可能性があるということになります。
我々の治療の目的の一つが症状をとること、予後を改善すること。その予後のなかでも、心筋梗塞の発症を予防するということが大切だと思っています。そのために、かなり強化した内服管理、生活管理が必要です。そしてPCIを加えるにあたってFFRガイドでなければ、予後の改善は得られないということです。
バイパスも同じことがいえると思います。
それに連動してsyntaxについても、FFRでの評価をすることにより、syntax scoreが減少する可能性があるといってました。StentもEESの時代ですから、EESとFFRによる再評価が必要なんでしょうね。
TCTAPのDr Parkは、FFRガイドPCIにして、なんとStentの使用本数が42%減少したといっていました。
FFRはとても、重要ですが、日本ではIVUSと同時請求ができないのが、本当に困ります。FFRで虚血の診断による治療部位の同定、IVUSでは、指摘Stent植え込みによるSAT予防や、再狭窄減少と目的は全くちがうので、両方を使えるようにしてもらえるととても助かります。
Tsutomu Fujita M.D. Founder of SCVC, Chief of cardiology in Bali international hospital. Please contact me Email rotamanlaser@gmail.com, WhatsApp +818032356345
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2012年4月25日水曜日
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