末梢の研究会に参加をしてきました。とても、内容が濃く、ライブがないおかげで、演題がびっちりでした。
今回とても、勉強になったのが、SFAへのステントの弊害を感じました。演題で、某ステントのISRに対して、レーザーカテーテルで治療をしていた症例の発表がありました。SFAのステントの再発に対しては、レーザーによるturbo tandem boostがいいというのは、以前から思っていましたが、問題はこの提示された症例の患者さんは、最初の治療で、SFAのmidでの10cmもないCT0の病変にSFA全体にステントが3本はいって、再発時には、びまん性の狭窄になり、あきらかに治療以前よりも、病変形態が悪化していました。ステントをいれないで、やっていれば、こんなことにはならないのにと感じました。
あと、某ステント(一番新しい)のSFAへのステント植えこみの成績のポスターがあったのですが、記憶が曖昧ですが、57症例中9例にステント血栓閉塞がおきて、5例がアンプタになっていました。半分がCLIを合併していたとしても、多い数字です。SFAのCTOをステントいれないで、35ナックルで治療した場合は、再閉塞も10%以下にありますが、ステントの血栓閉塞と違い、以前の形態にもどるのみです。
ステントいれて再狭窄したときの決定的な治療(レーザーがいいと思いますが。)がない現状では、SFAへのステントはデメリットが多いと僕は感じています。そして、一番の問題は、ステント血栓症で、下肢の状態をさらに悪化させることです。一番困るのは、アンプタになることです。
SFAのCTOや、狭窄については、冠動脈ほど確率した治療法がない現状では、再発はよしとして、少なくとも治療前より病態を悪化させない配慮が必要だと思います。
SFAのDESのステントも問題がありそうです。フラクチャーは少ないが、自己拡張能力が弱く、ステント血栓閉塞が問題になるかもしれません。
まだ、まだ、SFA領域の治療については、解決されていません。そして、ステントをいれてしまって、再発したときには、病態を悪化させる可能性もあり、そして将来さらによいデバイスがでたときに、困る可能性もあるので、やはりSFAにステントはよくないと思っています。
ステントの植え込みによる病態の悪化を目にした日でした。
以前にも書きましたが、当院では、再発覚悟で、ステントをいれないで、SFAを治療しつづます。自分が患者さんとなったら、やはり、自分の足にステントはいまは、いれて欲しくありません。
ただ、すべてを否定するわけではなく、CLIでBKがらみのSFAのCTOも時と場合によっては、急性期の救下肢という意味でステントをいれるメリットはあると思います。
2 件のコメント:
SFAへのステントの適用の段階については詳しくわかりませんが、いずれにしてもASOの方が徐々に足を痛がり、歩くのも辛くなり車椅子・・車椅子もつらくなりほかの臓器の状態も・・というのが少しでも軽減できて欲しいと思っています。
藤田先生なら可能なのでしょうね。
足が痛がってあるけなくなるまえに、内服、カテーテル治療ですが、いま痛感しているのが、リハビリです。歩行リハビリを早期にしてもらって、歩けなくならないような管理が必要です。
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