札幌ハートセンター

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2012年12月21日金曜日

PCIで考えるべきこと。

昨日は、落合先生のCTOなどに対する考え方を改めて勉強させてもらいました。どのように考えて治療をしているのかは、とても大切だと思っています。

RCAのCTOのケースで、LITAーLADからのseptal channelが沢山ある人へのPCIですが、RCAのCTOを開けることを優先するのであれば、LITA経由からのretroの組み合わせを考慮すべきですが、落合先生は、ここ経由でPCIをしたときのデメリットを強調されていました。CABGのITAグラフトがまったく問題なく開通していれば、患者さんの生命予後は極めてよくなります。そこにワイヤーを通過させることによるデメリットや、LITAのカテーテルによる乖離などにより致死的な合併症を想定して、ここ経由での治療はしないとしています。
当院の道井先生も同じ意見です。

RCAのCTOを確実に治療するのであれば、LITA経由のレトロがとても簡単そうですが、合併症や、遠隔期のことを考えて、そこまでしてRCAのCTOをあけるべきではないという発想はとても大切です。

患者さんの10年、20年さきを考えたPCIすることはとても大切です。同様に、将来バイパスができなくなるようなPCIも避けるべきといつも僕も思っています。外科医がどのようにバイパスするかを知らないでPCIをしてはいけないと思っています。逆に外科医もPCIができなくなるような手術を可能な限りさけてもらうという発想がないといけないと思っています。そのような意味でもハートチームによる朝の症例検討は重要だと思っています。

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