振動だけで、通過させる眉唾ものかと思っていましたが、
毎秒2万回の振動で、レーザーなみのcavitationによるdebulkingが可能です。
レーザーとの大きな違いは、ロタブレーターと同様にelasticな部分ではdebulkingができないということです。ということは、例外を除けば血管外にはでないということです。
CTOでのレーザーの使い方として、step by stepといって、レーザーを進めて、ワイヤーを少し進めてという方法がありましたが、これではelasticな血管の中膜、外膜もablationしてしまうので、穿孔の危険性があり、僕は使用はしません。
しかし、このクロッサーは、海外の論文を信用すれば、ワイヤーを先行させない単独のクロッサーの使用で、83%の成功率と0%の穿孔ということでした。このステップbyステップがdifferential cuttingで可能かもしれません。
ロタブレーターもそうですが、differential cuttingのキモは、デバイスを押しすぎないことです。強くおすとロタブレーターでもクロッサーでもelasticな部分を穿孔させます。
昨日は、POPのCTOで、石灰化著明の良い適応の症例がありましたので、クロッサーを使用。反対側の足も同様であり、それは前回ワイヤーが通過困難で、結局subintimalにCARTで通過させています。2時間はかかっています。
今回はクロッサーで単独で最初は一部入りますがその後進まなくなったので、ネクサス50GでクロッサーのCTOの入り口を変更してクロッサーを進めると、ここはゆっくりとすすんでいき、3分かからず、抜けています。早く治療をするためのデバイスとしても良いですし、石灰化のdebulkingとしてもつかえそうです。CFAの石灰化などはこれでワイヤーなしでつつけばかなりデバルク可能です。ただ、CTO内でのelasticな部分でのクロッサーはどううごくのかが、今後検討していきたいと思っています。
クロッサー単独でのCTOの使用の効果にびっくりです。石灰化が著明であったことが、よかったのかもしれません。これから経験を積んでいきます。
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