札幌ハートセンターでは、内科、外科、不整脈ともに、毎日の回診をしています。それに加えて、僕も朝一番で、全員の患者さんの回診をしています。
基本は、チーム制になっているので、主治医がいないと回診がないという事態をさけるようにしています。
昨日の医療講演のあとの医療相談で、不幸な転帰をとられた患者さんのご家族で、その原因にちゃんと回診をしていなかった。患者さんをみていなかったという言葉を言っていました。僕らの治療は、どうしても合併症により転帰が悪くなる患者さんはいます。しかし、そのようなときでも、その後にしっかり患者さんをよくする努力をしていたか?どうかはとても大切なことです。
僕が医者になった頃は、検査の機器もなく、患者さんを診るということは、見て触ってという身体所見をとることから始まりました。
医学が発展して、検査結果を電子カルテで机の上からチェックできる良い時代になりました。9割以上は、患者さんを診にいかなくても、本来の病気の経過は看護師などの記録含めてデーターから、電子カルテ上から管理できます。
しかし、合併症の早期発見は患者さんの顔色などの調子がいいかどうか診察しないとわからないものです。
ですから、患者さんの顔を見に行く回診は毎日しないといけないのです。
あとは、僕らは神ではありません。しかし、できる限りの努力をすることが医者の使命だと思います。
回診をして、ちゃんと患者をみていてもらったら、もっと違った経過ではなかったのかという家族の思いを聞いて、自分に言われているようで、切なくなり、日曜、祭日関係なく回診する当院の文化をしっかり継続させようと思いました。
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