札幌ハートセンター

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2012年6月16日土曜日

CTOにおけるアンテグレードプレパレーション

CTOの治療をするときに、アンジオをしっかり読み、CTを読み、患者さんの経過を吟味して、デバイスの選択を含む、治療戦略の構築のことを指します。これを治療前にすべて決めておくことが重要なのです。レトロからの治療にするか?アンテからにするかも、レトロチャンネルをワイヤーを通過する可能性の吟味から、アンテグレードからのワイヤー通過をどこらへんで、レトロに変えるかなども、最初に決めておくことが重要です。最近、とくに重要だと思うことは、CTOでの分岐部病変です。この分岐部をしっかり治療できるようにCTOを治療すること重要だと思います。
昨日のCTOライブでも、朝倉先生の#3のStentでのCTOで末梢はStentの先から#3の末梢が狭窄とともにでていて、すぐに狭窄をともなった#4PDがでていました。CTOの末梢に分岐部病変がある症例です。
レトロは#4AVも#4PDもありますが、みた感じは#4AVのほうが簡単そうでした。この分岐部を含めてCTOをしっかり治療しようとすると、アンテからStentを通過するときに、ラッキにも、trueに抜けてくれれば、それでなんのも問題ないのですが、昨日のようにfalseに入れば分岐部を潰してしまいますし、どちらかに通過したとしても、ショートカットしていますので、分岐部を仕上げるのは、レトロとの組み合わせによるか?IVUSガイドは必須だと思います。そうすると、アンテから通過しなかった地点ですぐに#4AVへのレトロを組めば、レトロが通過すれば、#4PDの枝も救えるので、分岐部の処置は簡単になったと思います。最悪アンテを粘ったとしても、レトロの成功率の高い#4AV側ではなく、#4PDにアンテのワイヤーを通過させて、レトロから#4AVに通過させて分岐部をしあげる方が確率が高いとおもいます。
という感じのシュミレーションをCTOの治療前に吟味することがアンテグレードプレパレーションといって、とても大切なことだと思っています。

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