札幌ハートセンター

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2013年9月7日土曜日

PCI時に生じたヘマトーマについて。

PCI後にとくに右の血管などでは、解離からヘマトーマができることがあります。当然ながら、そのままできたエントリー部分をステントで押さえてしまうと、ヘマトーマの行き場所がなくなり、さらに末梢にひろがってしまいます。

このようなときは、cuttingバルーンでreentryを作成してから末梢からヘマトーマをステントをおさえていかないといけません。

cuttingしないで、ステントをいれると、たとえヘマトーマの末梢にステントをおいても、エントリーを塞ぐステントをするとヘマトーマの圧がたかまるために、最悪の場合にステントを潰して末梢にヘマトーマがひろがることがあります。

ですから原則はヘマトーマがひどくなければ、エントリーのみの押さえでいいですが、その後に血腫が吸収されるのを待てばいいと思いますが、ヘマトーマが大きいときは、cuttingバルーンでリエントリーを作成する必要があります。

cuttingバルーンは、血管のサイズを選んで、最初はノミナルで、必要であれば12ATMかければ、切れます。それでもだめなら、サイズアップが有効です。

前回のCTOで#2から#3まで長い解離とヘマトーマがおきて、CBをしてから、ステントを奥からいれて、治療が終了しています。

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