当院では、35ナックルによるCTOの治療をメインとしています。その理由は、早い、血管外にでない、成績が悪くないという3点です。
ただし、多くの先生が14で治療すると思います。以前であれば、体表エコーを使用した時間のかかる治療でしたが、bidirectionalが気軽にできるようになって、いま新たな問題があります。
14でのCTOの治療は、血管外にワイヤーがでる可能性があります。血管外にでればアンテからは、絶対ワイヤーは通過しないので、bidirectionalが出来る前はそれでよかったのですが、bidirectionalができるようになると、アンテのワイヤーに向かってレトロのワイヤーを操作するので、血管外で、ワイヤーをクロス可能になります。それもランデブー法を使用すれば、痛みもあまりでずに、ワイヤーを通過させることが可能になります。
bidirectionalによる14の治療時には、とくにランデブー法でワイヤーを通過させたときには、血管外にでている可能性があるので、IVUSでの確認が必須だと思います。reverse CARTであれば、痛みが強くでるので気がつくかもしれません。
PPI施行時に、sedationをかけるとこの大事な血管痛というサインを聞けなくなるので、さらに危険だと思います。
当院では、sedationは当然しません。
アンテから血管内に安全に14ワイヤーを誘導するのは、体表エコーをするしかありません。35のナックルであれば、自然に血管内で早くCTO部分までいけるので、極めて安全でかつ高率がいいと思います。
インターベンションの原則は、100%の成功率と0%の合併症率が理論的に担保できなければ、やってはいけないというのが私の持論です。
PCI、PPIとも、ほぼそれが可能です。そのためには、合併症を起こさない技術が必要です。話がはずれますが、僕がCASはやらない理由は10%の合併症を回避できないので、いまは手をだしません。
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