先生のところは、どうして症例が増えるのですか?とよく聞かれます。
答えは、逆説的ですが、PCI件数を増やそうと思っては、いけませんということです。
CTやエコーの使いかたが、他の施設よりも、効率よく動いていることも事実ですが、検査に対する考え方が違うのだと思います。
普通なら冠動脈CTAをどんどんやって、あやしければ、カテーテルをして増やすと考えるのではないでしょうか?これではだめです。
当院では、カテーテルをしないで、なんとかCTだけで済ませたいと思ってやっています。患者さんにとってそれがいいからです。患者さんにとって不要なカテーテルを減らしてあげたいという思いです。そして心臓に不安を抱えた状態で、何週間もかかって診断をつけるより、一日で白黒をはっきりさせてあげたいという思いが、いまのSCVCの仕組みを作り上げました。不要なカテーテル検査をなくし、治療が必要な人のみをカテーテルするような仕組みを作りあげれたのだと、思います。
すべて患者さんのためです。それが、結果として支持され、患者さんが集まってくるのではないかと思います。
DPC病院などでは、保険の関係で外来で検査をして、その後入院してカテーテルして、一度退院して再度入院してPCIをするという状況になっていると思います。明らかに、医療費はこんなことをしていたら、上がるし、患者さんも治療に至るまでの時間もながく、カテーテルを2回もうけなくてはならない。このようなことは、患者本位ではないと思います。
もう一度繰り返します、PCI件数を増やしたいと思うのではなく、たくさんの患者さんを患者さんの負担なく幸せにしてあげたいと思うことが大切なのです。それが、患者さんから支持され、結果としてPCI件数が増えるのです。
僕らは、PCIを目的とするのではなく、PCIという一つの治療を併用して、患者さんを幸せにしていくと考えることが大切です。
札幌ハートセンターで、バイパス、カテーテルアブレーションができるようになり、僕はとても嬉しく思っています。より患者さんを幸せにできるからです。
PCIを増やすために、バイパスに送らないという考えは、論外です。
とにかく、患者さんのために、一生懸命することが、PCI件数を増やすこつです。
Tsutomu Fujita M.D. Founder of SCVC, Chief of cardiology in Bali international hospital. Please contact me Email rotamanlaser@gmail.com, WhatsApp +818032356345
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2013年4月20日土曜日
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4 件のコメント:
いつもお疲れ様です。
興味深いところですね。
同医療地区において、貴施設が開設する前と現在において、PCI件数が大幅に増えたことによる死亡率や心臓死などの改善がdataとして見れればよくわかるかもしれません。
匿名さんありがとうございます。当院の多くが、札幌市内全域から集まります。全国的にみても、札幌市内のPCI数は全国より少ないそうです。
PCIでは、死亡率などはかわりません。PCI後の管理で死亡率をさげれると思います。
まつばらおさむクリニック、です
まさしく先生のおっしゃる通りです
うちは脳血管CTAで精査してます
少しずつですが件数は増えてます
しかし一度も件数を増やそうと思ったことはありません
なぜなら件数が増えてもなんの自慢にもならないからです
それが患者にとって有意義なものでなければ
意味がありません
私は検査を勧めないで、検査の必要性をじっくりと話します
納得して受けたものは必ず満足にかわります
ほとんどの方は検査で異常なし、です
そのことで頭痛やめまいのたびに
心配で怯えた生活を送らなくて済む
万が一病気が見つかれば、それは倒れる前なので
うちのクリニックのモットーでもあります
まさしく予防!なのです
これからもこのスタンスで進んでいきたいと思います
先生のコメントは大変為になります
まつばら先生、いつもありがとうございます。高度な治療が終わったあとの、予防のための仕組みがとても弱いと思っています。でも、それをやることが大切で、それが患者さんの将来を保証することになり、それが患者さんからずーと支持されることになるのでしょうね。
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