札幌ハートセンター

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2013年5月15日水曜日

加藤先生のCTO、CTOは、単に通過させることから、質の高いPCIへ。

本日 2例。

1例は、LADCTO バイパス不全により治療。石灰化による石があり、レトロからコンクエストが操作できず、穴あけは、コンクエスト8/20で、その穴にGAIA 3rd,をいれて、通過させています。

2例も、同様の症例ですが、アンテからGAIAで通過しています。問題は、SVGからのLADへのバイパスからCTO近位側に大きな中隔枝がでています。これを潰さないように治療するために、アンテからreverse wireで通過させて、LAD とsepのKBTでこの大きなSEPを潰さないように治療をしています。

どうしても、必要であれば、レトロのSVGからこの枝にワイヤーをいれて、アンテからステントをいれたあとに、再度レトロから枝にワイヤーをいれて、アンテから本幹にバルーン、レトロからSEPにバルーンでKBTする予定でした。

この症例からは、CTOを通過させるだけではなく、qualityが大切ということです。
大きな意味のある枝はしっかりサルベージする必要があるので、この意味でもcTOの通過はsubintimalを避けるようになっています。
LAD領域のsepは、コラテラルソースになることがあり、ステントをいれて潰すと、将来ステント含めて再発したときに、コラテラルソースを潰れていると、患者さんに不利益があるということです。

すくなくとも、PCIをする限りは、10年先にわたって、いいことをするということと、悪いことをしないということが重要ということです。CTOを通過させるだけではなく、大切な枝をしっかり残す治療をしないといけないということです。

単にCTOの成功率を述べることよりも、その質を問われる時代になりました。

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