札幌ハートセンター

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Dr Fujita's blog. Enjoy it

2011年12月27日火曜日

救急

救急車搬送の無駄を改善するアイデアとして救急車の有料などを検討しているらしいです。確かに、救急をやっていると救急車を使う必要が本当にあるんだろうか?と思うことはあります。自分できてもいいのではと思うこともあります。でも、患者さんの目線で考えれば、病気の重症かどうかは、患者さんに判断はできませんし、とくに夜間などはどこの病院にかかったらいいかわからないはずです。受け入れるぼくらは、プロですから、重症か?軽症か?救急車が必要だったか?はわかります。でも、患者さんにその判断は無理です。タクシーがわりにはしないようにの指導ぐらいしかできないと思います。 医療は、ビジネスとちがって、効率だけ求めていく訳にはいかないと思います。10%の本物の患者さんのために90%の無駄が必要ではと思っています。公的な救急車も医療という概念でいけば、ある程度の無駄は仕方がないと思います。ですから、当院ではなるべく救急隊の方の負担を少なくするべく、救急依頼は即受けをして、素早い申し送りをしてなるべく、すぐに署に戻れるようにしています。そして、そのような無駄もわかりながらも、一生懸命に働いている救急隊の方には、心からありがとうと言葉をかけます。そして、当院から他の病院への転送は、自分の病院の救急車を使い、そして、他院からの患者の依頼も、当院からモービルで出動をしています。すこしでも、救急隊の方の負担を少なくするように努力をしています。患者さんに努力を求めるのは、本当の最後かな?医療で、無駄を省けば、必ず失われる命がでてくるので、それは止めた方がいいと思っています。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いつも楽しく拝見させて頂いております。
同じ医療関係者です。
解決しなければけない財政問題はあるとして、根本、先生の意見に大賛成です。
日本人個々のモラルを高めないといけないですね、医療関係者とか患者とか関係なく、国民みんなで考えていかないとですよね。
その上で救急車を呼ぶのは個人の判断で良いとは思うんですが、時にトンデモナイ呼び方をしている人がいることは確かですよね。

rotaman さんのコメント...

モラルですよね。日本人の共生、和を保などのいい面がなくなっているのかもしれません。医療サイドでも、やれる努力をしていくことが必要だと思います。でも、弱者の患者さんの立場になって考えてあげたいと思います。

yuzu さんのコメント...

よく救急車がタクシー代わりに使われる話は聞きます。
身近でも具合が悪くて救急車を呼んだけれど、家の中が散らかっていて救急隊が中に入ってきたら困るからと、外に出て救急車が到着するのを待っていたと言う人もいました。
気持ちはわかるけれど、そこまで配慮する余裕があるのなら、タクシーを呼んだほうが良かったのではと思いました。
体調不良になれば不安になるのも最もですし、緊急性の有無は素人には判断しがたいですが、中には呆れるような理由で救急車を呼ぶ人がいるのも事実です。
本当に緊急性のある患者さんが、間に合わない場合もあるかもしれませんね。

rotaman さんのコメント...

医療は、10%の本物の患者さんのために90%の軽症の患者をみるような感覚でないと、なかなかやっていけないと思います。そして、軽症の救急車でやってきた患者さんに対しても、たいしたことなくてよかったねといってあげれなければいけないと思います。
少ない悪質な患者さんのために、重症の患者さんや、軽症だけど、悪質ではない患者さんが、嫌な思いをしないように、してあげたいものです。

匿名 さんのコメント...

今回の先生の独り言を読ませて頂き ずっと考えていました。 私は今までに何度か救急車のお世話になっておりますが 決して タクシ-代わりなど1度もありません。 また 車内において回復できそうな場合には 搬送をお断りしてます。
今回の先生のコメントに 医療は 10%の本物の患者さんのために90%の軽傷の患者をみるような感覚でないと、なかなかやっていけないと思います・・・とあり 何だかとても悲しい気持ちになりました。  私たち患者は 先生を信頼して診て頂きたく病院へ行っていますが 先生の病院は その10%の本物の 重傷な患者でなければ行ってはいけないのでしょうか?

rotaman さんのコメント...

誤解があるみたいですよ。僕がいいたいのは、その90%の軽症の人なんだけど、自分では重症かもと思っている人をしっかりみてあげて、安心させることが重要だということです。他の病院では、よく風邪で夜間にきて?などと思う人もいるでしょうが、普通は夜間にしかこれなかった理由(本人が重症だとおもった、昼はこれなかったなど)あるわけですから、患者目線で、ちゃんとみましょうということですよ。安心してください。僕は、救急も断りません。本物の心臓疾患しかみないともおもっていません。僕を頼ってくれる人すべてをみさせてもらいます。